利用
    - 2008/05/24(Sat) -
    前の記事のおばさまと出会った地下鉄には
    ある貼り紙がある。

    「ハンカチを落とす手口のスリが多発しています。」

    何度も目にしていて知ってはいたけれど
    このときはすっかり忘れていて、
    後でそうだったっけと思い出した。

    勿論おばさまは
    スリの仲間ではありません。

    注意が必要だと知っていても、思わず拾っちゃうものだなと、
    私みたいな人間はいいカモだなとしみじみ思った帰り道。
    それで
    人の善意を利用する人間がいることを考えた。
    それから
    人の不幸を利用する人間もいるということを考えた。
    そして思い出した。
    阪神淡路大震災の時のことを。

    多分地震の少し後だったと思うけれど
    避難所の前でおにぎりを販売した人がいた。
    まだ救援物資も届かない頃。

    高い値段で・・・だったように思うけれど
    私の記憶違いなのかもしれない。
    でも例え安かったとしても、
    何も持ち出せずに逃げて来た人が大勢いたわけだし
    瓦礫となった街の避難所には
    家族、友人を亡くした人も大勢いたわけだし。
    怪我をした人も行方不明の人も大勢いたわけだし。

    そんな時に そんな場所で
    おにぎりを売るという行為が許せないことのように思えた。

    私は一人怒っていた。
    でも友人は何故私がそんなに怒るのか、理解できないようだった。
    私こそその友人が
    何故腹を立てないのかが不思議だったけれど。

    あの街を見てお金儲けのことしか考えないなんて
    あまりにも心が貧しすぎると思ったし、
    そういう人を見て、冷めた目で見ているだけというのも
    あまりにも冷淡だと思ったし。

    とはいえ、自分は現地では
    何もできなかったのだけれどね。

    人にはそれぞれ事情があるものだし
    人のすることに対して、
    「それは間違いだ」 と言い切ることはできないし、
    自分が正しいと思うことを人に強要などはできないけれど、

    せめて私は大きな不幸の中にいる人に対して
    食べ物を売るような生き方はしたくないし
    絶対にしないでおこうと思うのだ。

    2008/05/24(土) 22:40:46
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