後悔
    - 2008/06/22(Sun) -
    時々 思い出す光景があるのです。


    私がまだ若かった頃。

    その日、私は一人で
    湖岸を歩いていました。

    春・・・だったと思う。
    初夏に近い頃だと思う。
    晴れていて、
    湖は青く 気持ちのよい日で
    でもなんとなく、
    充たされない思いを感じながら
    人通りの少ない歩道を歩いていました。

    そこは埋立地で
    石垣で積まれた岸壁となっていました。
    街路樹・・多分 柳 
    が等間隔に植えられ、
    湖沿いにだらだらと
    舗装もされていない歩道が続いていました。

    水位の高いときは石垣は波にチャプチャプ洗われるけれど
    そのときの水位はそれほど高くなく
    石垣の周辺には水草が生え
    大きな石や 
    ところどころに砂浜があったりと、
    自然のままの岸辺のように見えていました。
    その頃の湖はまだ綺麗で、
    小さな魚が泳ぐのを
    石垣の上から眺めることもできました。
    カエルやタニシやカラス貝などの小さな生き物も
    その頃にはまだたくさんいたのです。

    歩いていくうちに石のうえに、
    大きなヒキガエルが
    日向ぼっこをしているのが見えました。
    あたたかい日を浴びて のんびり寛ぐヒキガエル。
    しばらく 眺めていた私。

    多分私はそのヒキガエルに
    嫉妬に似たようなものを感じのだと思います。

    ちょっと 脅かしてやろう。

    私は 足元の、カエルと同じくらいの大きさの石を
    カエルの近くに投げました。

    離れたところに石は落ち、
    カエルは慌てて水にもぐる・・・

    筈でした。

    でもその石はまるで狙ったように
    カエルの真上に落下して、
    あっと思った瞬間には
    カエルはつぶされてしまっていたのです。

    一瞬のうちにぺしゃんこになったカエルと
    カエルをつぶしはねた石が
    湖に落ち広がった波紋を、
    私は呆然と眺めていました。

    その時の
    やけに明るい風景のなかの
    とても寂しい自分の姿を
    今でも時々思い出すのです。

    忘れてはいけないこととして。

    2008/06/22(日) 20:22:17
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