記憶の中の人
    - 2013/03/11(Mon) -
    震災から2年。
    テレビの番組は震災特集。
    家族を失った人へのインタビューを見て
    遺族はみな同じ気持ちなんだな・・と
    その痛みを感じている。

    昨日ひさしぶりに、ある友人に会った。
    以前住んでいた地区の人で
    どじと同い年の息子さんがいる。
    息子さんとどじは友達で、
    時々お家に遊びにも行っていた。

    亡くなる数日前、スーパーで
    その友人はどじと出会った。
    「おばちゃん」 と声をかけられて見たら
    そこに、おばあちゃんと一緒に来ていたどじがいた。

    「あーどじくん」
    友人が連れていた息子さんに、
    「どじくんだよ」と言って振り向いたら
    もう そこにどじの姿はなかったそうだ。

    あれ? どこに行ったんだろう?

    おばあちゃんと一緒だったから、
    多分そのまま別の売り場に行ったのだろうけど、
    友人にしてみれば 「消えてしまった」 ように感じて、
    不思議な気持ちがしたという。

    その数日後にどじは亡くなった。
    友人は、お別れを言われたように思ったという。
    友人はその時のどじの顔が、ずっと心に残っているという。

    あの人懐っこい感じで、「おばちゃん」と呼んだんだろうなあ・・・

    どんな出来事であっても、
    その人の記憶の中にどじがいるのは、嬉しいことだ。
    その人が生きている限り、記憶の中の亡くなった人は
    いつまでも生きていられるように思える。

    誰かの記憶の中のどじを感じたとき
    どじはまた生き生きと動き出す。
    そんな時 私は
    これからも生きていく勇気が湧いてくる。

    震災で助かった人達の生活もまだまだ安定には遠く
    苦労も多い。
    でも生きているからこそ出来ることは、たくさんある。
    そのことを私も心に留めて
    それぞれの人の記憶の中のどじを想いながら
    これからも生きていこうと思う。


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